Archimedes Spiral 丸の内店

今年もありがとうございました!!

 丸の内店は本日19:00閉店で、今年の営業を終了します。今年1年アルキメデス・スパイラルをご利用くださった方々、誠にありがとうございました。来年、1月2日(土)オープンです。皆様のご来店お待ちしています!

VENTURA復活 続編の続編

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 ブログをご覧になり、早速VENTURAを選んでくださった方々、誠にありがとうございます。「やっぱり愛されていたんだなー」としみじみ思いました。以前にピエール・ノップス氏が来店した時「人のためになる時計を製作したい」と言われていましたが、それに付け加え「ブランドが成長するということには時間を要する」という話をされていました。自分には伝えたいナチュラルな情報と技術がある。そして相反するようにも感じる営業という壁。休止になった直後からVENTURAはヨーロッパでプレミアが付き「今ある在庫のVENTURAを金庫に隠しなさい。3年後に出せば高く売れるよ」と笑いながら話してくれた、ピエール・ノップス氏。ハリウッド俳優が自分のVENTURAを着用して映画に出演したり、ファッション誌に幾度も登場するVENTURAを見て「自分の考え」について深めていかれたに違いない。当店でも、イベントで日本に来ていたヘンチェル氏が休止直後のアルファを見て「LAST VENTURA」と店内で呟かれたことが印象的であった。
 12月26日(土)にVENTURA専用什器「Totem」を導入します。VENTURAの世界観を伝えるのにはベストの什器です。ぜひ、お近くにお寄りの際はご来店ください。

VENTURA復活 続編

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 周りには時計好きがたくさんいる。ここでいう「好き」というのは「偏愛」のことである。どの業界にも共通していることだが「偏愛」がその業界を支えていて「偏愛」が発生しない、もしくは「偏愛」できなくなったものは衰退していくことになる。家1軒まるごと時計のコレクションになっている時計好き、時計のコレクションに飽き足らず、部品、ポスターまで収集して、果てはイミテーションにまで手を伸ばしている時計好き、100万円以上の時計を持っているのに腕にはカロリー計算の時計をつけている時計好き。彼らの偏愛度に高低はあれど「時計を嫌いになったことありますか?」という質問に対して、答える言葉など持っておらず「え?何?」という質問を質問で答えるという習性を持っている。それは人類に対して「酸素を嫌いになったことがありますか?」や魚に対して「水を嫌いになったことがありますか?」などの質問に似ていて、疑問を感じたことがない質問なのである。
 画像の時計は「v-tec Sigma」である。この異様なフォルムがたまらない、と個人的に思っている。過去の名作に共通する、まず見る者をある種の「嫌悪感」が襲う。そして肯定できる親近感が自分の中に芽生えた時、人はそのものの信者となる。閉塞感すら感じる最近の時計業界を突き破ってくれる、そういう期待を勝手にしてしまう、偏愛すべきモデルである。本日、入荷しました。ぜひ店頭でご覧ください。

VENTURA 復活!!

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 1年ほど前に、念願のVENTURAの取扱いをスタートした直後、デザイナーのハンネス・ヴィットシュタイン氏の訃報を知る。ブランドからピエール・ノップス氏も離れ、事実上ブランドも休止する状態となった。機械式時計ブームから数年が経ち、時計業界全体が、飽和状態となった近年、個人的にVENTURAに寄せる思いは強いものだった。
 本当の意味で近未来的なデザインの時計。例えば1970年代のLEDウォッチや1980年代の日本のデジタルウォッチをモチーフすることなく、独自路線を走り続けてきたブランド。小説や映画や絵画にしろ、人の作品に素直に感動する人間に、モノづくりは向いていない。何か違うと疑問を持ち、自分の作品を持って否定できる人間のみが、モノづくりの資格があるのである。そういう偉大な映画監督の言葉がぴったり当てはまる時計であった。いつか直接お話ができればと思ってた矢先、半年以上前だがノップス氏が来店した日がある。
 その日は大雨で、夜から雪にかわったクリスマスである、というのはもちろん冗談で、普通に快晴の日だった。突然の訪問に驚いたものの、いつも疑問に思っていることを質問してみた。「VENTURAの時計には、これまでの時計の常識を覆そうとする静かな闘志を感じます。日本の偉大な映画監督が『人の作品に素直に感動する人間は、モノづくりに向いていない』と言ってます。時計製作でも同じことが言えるのではないかと考えてます。時計好きが製作した時計は、1流にはなれず、3流の1流が良いところだというのが私の評価です。作品が「好き」をなぞってしまう、そういう時計は母親の料理のように、心がこもった温かい気持ちになれても、歴史に残るほどのインパクトはありません。VENTURAには素直にインパクトを受けました。やはり、これまでにない時計を製作したかったのですか?」この長い質問中、3回半ほど噛んでしまい、果たしていまでもノップス裕子氏を通してちゃんと伝わったのかは疑問である。だが、ピエール・ノップス氏はにっこり笑って「人のためになるものをつくりたかった」と答えてくれた。その時、私は「ほんまかいな」という言葉を抑えて「ほんとですか」と頭の中で標準語に変換し「ほんとうかなぁ」という猜疑心たっぷりの気持ちを抑えずにはいられなかった。「人のためになるで、ここまでインパクトが与えれますかね?」この頃の私と言えば、3度目の結婚に失敗し、25歳年下の彼女に逃げられ、1000万円貸した友人に裏切られ、グリム童話ばかり読んでいた時期であった(もちろん嘘です)ピエール・ノップ氏はにっこり笑って頷いて、肯定の返事をした。あの時わからなかったが、今ならわかることがある。基本的に自己というのは羞恥な部分なのである。ニーズに応えられない自己は、ただの露出狂に過ぎない(この文章が露出狂なのでは、という質問にはノーコメントです)
 とにかく「瞬間にして永遠、カルトにして最先端」の時計は、これからも継続となりました。VENTURAファンの皆様おめでとうございます。そして知らない方々、ぜひ店頭でご覧下さい。

BALL WATCH FAIRまでの道のり VOL.最後

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 2009年12月1日(火)今日からFAIRがスタートしました。日経新聞の掲載やご試着キャンペーン、またこれまでお買上げ頂いた顧客の方へのご連絡などで、多くの方に来店頂きBALL WATCHをご覧頂いています。本当にありがとうございます。BALLへの愛情たっぷりのスタッフが皆様のご来店をお待ちしてます。

*12月1日(火)~12月28日(月)までに「スペースマスター」をご購入の方、もれなく1回分のオーバーホールが半額となります。アルキメデス・スパイラルの「ファーストメンテナンス・フリー」と合わせれば、オーバーホールが1.5回分無料です。ぜひこの機会にご来店下さい!